熱きモノづくり企業の顔

株式会社オーシン
石田 技術顧問

カーボンプレートを使用して今まで不可能だった 陶器や石材食器が使えるIH対応器を開発し、さらに外部デザイナーとの連携し、今までの発想を大幅に転換するIHとガスの両方で使える鍋「Cookpot」を開発した(株)オーシンの石田技術顧問にお話を伺いました。

株式会社オーシン

靴の販売からスタートした当社ですが、枠にとらわれることなく想像もつかないような新たな分野へ邁進します。

事業の始まりは靴の販売から

弊社の始まりは、先代が中国の大連で地下足袋を販売していたところからです。やがて日本でも靴を販売するようになりましたが、コンサルタント方からは「単に代理店として靴を売っているだけでは先細りしてしまう。自社製品をつくってやっていかないといけない」と言われていました。そこで、弊社のノウハウで何をつくるべきかと考えていたところ、取引先の方が厨房で転倒するという事故があり、厨房で使用する滑りにくい靴をつくってほしいという要望を受けました。急を要する要望に、いろいろな靴をテストしてもらいましたが結果は不採用でした、苦肉の策として、滑り止め機能がありそうなスリッパの底を剥がして靴に貼り付けて持っていくと、これが好評で採用となりました。これを機に本格的に滑り止め効果のある靴作りが始まりました。
しかし、好評をいただいてスタートした滑り止め効果のある靴の販売でしたが、一般の靴屋のルートでは用途が見出されずなかなか売れませんでした。苦肉の策として、販路を拡大する目的で白衣屋さんのルートで販売してみたところ、それがヒット商品となりました。この製品は実用新案を取っていましたので、権利が切れるまでは順調に業績が伸びていきました。

熱源の変更がビジネスチャンスに

靴が順調に売り上げを伸ばす中、靴の製造とあわせてもうひとつ、弊社では先代の時代からアルミの溶解業務をやっており、アルミの鍋などをつくっていました。
ある時、「鍋はこれからアルミからステンレスに替わるよ。IHの電磁調理器で使えるものをつくってよ」顧客から言われた言葉がきっかけで、こちらの事業でもIH調理器にも対応できるような鍋をつくろうと新たな製品開発がスタートしました。
当初は、アルミを製造してきたメーカーでしたので、アルミ鍋でIH調理器に対応するものを開発しようと試行錯誤を繰り返し、アルミ鍋に鉄を溶射したものを、開発しました。
続いて、近所の陶器問屋様から、新製品開発に意欲的な窯元様2件をご紹介していただくことができ、土鍋のIH調理器対応製品の開発に取り組むこととなりました。

独自製品開発までの長い道のり

IH調理器対応の土鍋の製品づくりは、幾度と改良を重ねることで何とか実用化にこぎつけることができました。そのころには、他社製品では、ステンレスの板を中に入れたものや裏側から銀の転写フィルムを貼っているものなどIH調理器対応の土鍋が出てきていましたが、本来の鍋の機能をうまく生かせせないものやすぐに焦げるもの、
IHのパワーが強すぎて発熱体が切れたりと、それぞれにまだまだ問題がありました。
弊社は、アルミ鍋の開発時からカーボンの特性に着目し、製品づくりを進め、自社製品ではすべての問題をクリアできるよう妥協せず改良に改良を重ねました。
そしてその努力が実り、一人用の鍋を求めていた大手居酒屋チェーン店での大量採用が決まり、性能や実用性が認められ、大きな自信になりました。

今までの事業が1つひとつつながっていく

弊社は1つ1つ手作りで、鍋の研削やカーボンの切削、コーティング、またそれらの接着を行っています。
お客様の用途に合わせて鍋底の厚みや径を変えて、ニーズに対応する製品を提供し、内製化で工夫をしながら他社と差別化を図っています。
また、加工機などの設備導入では、ダイヤモンド砥石のメーカー様でアルミ製品のお客様から、石材研磨機を安く譲ってもらったり、昔から異業種交流会で繋がりのある地元企業に専用機をつくってもらったりと、幅広く展開した事業が1つひとつ繋がり、投資コストを抑えられるなど、新たな事業とうまく循環していきました。

全く新しい発想で、機能性・デザイン性を高めた次なるステージへ

自社製品は常に改良を重ね続けています。家庭から店舗まで様々な場面で使用されるようになったIH調理器対応の当社製品「マジカルどなべ」もIHでの加熱スピードを課題とし、改良をしていました。弊社の改良方法は鍋を薄く切削し接着するという方向で、薄くすることによるクラックの問題をどう解決するかが課題となっていました。
東大阪ブランド事業に参加する中で、その課題をブランドのサポートをしていただいている世界的工業デザイナーの方に相談したところ、「海外への販売を考えるなら、割れる以外に壊れないものでないといけない(接着材の剥がれ)」という新たな課題が生まれ、今まで思いつきもしなかった発想の転換で鍋、発熱体、プレートの分離式の、「Cookpot」という新たな製品が誕生しました。
販路先も今まで以上に幅が広がり、百貨店を中心にした展開に加え、フランスのメゾン・エ・オブジェにも出展し海外から注目される製品へと成長。2010年グッドデザイン賞も受賞し、順調なスタートを切ることができています。基本的にガスに対応しているため、いままでより多くの方に活用していただけます。IH加熱の可能性の幅は狭めず、今後も機能をうまく伝えながら販路を広げていきたいと考えています。

この認定企業の製品
  • 株式会社オーシン
  • COOKPOT
  • グッドデザイン賞受賞した新しい発想のIH・ガス調理器両対応の土鍋

会社概要

家庭用の「マジカルどなべ」など、特殊コートのカーボンプレートを活用したIH対応器が主力製品。今まで不可能だった陶器や石材食器の業務用IHでの加熱を可能にしたことで外食業界からも注目される。

株式会社オーシン

〒578 -0905 東大阪市川田2-5-25

TEL : 072-964-0066

FAX : 072-964-0206

E-mail : info@ohshin.co.jp

URL : http://www.ohshin.co.jp

上記内容は東大阪ブランドの共通方針掲げたポリシーに沿って取り組む企業活動の一部です。
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